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赤江瀑/舞え舞え断崖
2010.07.30 Friday | category:本
1981年初版の短編集。本書を覆うメインテーマがあるとすれば(かつそれを勝手に決めるなら)、それは肉体の「業」とも言うべき強大な力。果てに破滅が、真っ黒な口を開けた奈落が待ち受けていると判っていながら、其処へ進むことを止めることが出来ない獣性とも言うべき力の作用。肉体の奥深くと密接する故か、それらは多くにおいてグロテスクなほどに肥大した官能の焔を帯びている。
運命と呼ぶにはあまりにも残酷な役目をその身に負わされた男とその周辺を描く"女形の橋"、どこか浮世離れした心地を誘う風景の中、白日に曝された真相が肉体的な衝撃となって叩き付けられる"水鏡の宮"、続いて「春」「農村」「性」という赤江作品でしばしば見られるモチーフが、先に述べた肉体の悲しいまでの「業」を描き出す"耀い川"、半ばで見えてしまう残酷なラストと、背徳的な官能の臭気が皆川博子の短編を思わせる"悪戯みち"、京都にて失踪した女学生の足跡を追う推理モノ風な"柩の都"は、しかしラストで理屈では説明し難い「情」という名の魔窟へと暗転する。表題作"舞え舞え断崖"では、ほとんど異界めいた景色に遊ぶ老姉妹が描かれるが、ここでもやはり「疼き」とでも言えそうな官能の焔が、その異様な景色に一種異様な迫力を与えている。 特異な素材を美しく料理して魅せる赤江作品らしく、ラストの"黒馬の翼に乗りて"では伝書鳩という使者を媒介に、万葉の恋歌を織り込んだ不可思議な物語を吟じている。ちなみに"女形の橋"では、作中で先に紹介した"罪喰い"の世界が入り込んできており(作家・赤江瀑の名も登場する)、このなかなかに珍しい作品同士のリンクが非常に良い効果を醸し出してもいる。
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本日またまた行ってしまいました。そしてやっぱり自転車で。SOCKER(ソッケル)5点にMANDEL1点、鉢ばっかりこんな買ってどうすんねん!と思われようが、実は植えるものは既に決まっている。現在SALE中のIKEAだが、WEBで見ても別に安くなっていなかった上記のうち数点がラッキーなことに店頭では値引きされていた。なのでこれにVALLOのジョウロを足して全部で2,500円で買えてしまったのでした。ちなみにSOCKERのデザインを手掛けているのはSarah Fagerという人で、なぜか以前OSTLIGのラインで出ていたものがマイナーチェンジして現在売られているみたい。
さておき今日の暑さは思ってた以上にヤバかったようで、日焼けせんように長袖を着ていった自分は店舗到達時に軽い脱水症状を起こしていたのか、焦点が定まり難くなんだかフラフラとしながら買い物していたのでした。万が一ここで倒れでもしたら「死ぬほど恥ずかしい」と思いながら。ふぅー、アブなかたよー(アラン)
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