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チリワイン三種

前にもお世話になったチリワイン専門店『ユヤイ』で購入。右から順に
VINA GRACIA PINOT NOIR
BIG TATTOO 2BROTHERS SYRAH
ERRAZURIZ OVALLE PANUL CHARDONNAY
全てバラエタル。シャルドネは以前買ってたいそう美味かったのでリピートです。



とりあえず、ビッグ・タトゥーからいってみた。
ラベルの印象から結構ゴツイ味(どんなだ)をイメージしてたんだが、意外とアタリは柔らか。
凄く個性的な味!ではないのだが、実は結構強い主張をもった複雑なヤツでした。



| かっつん | 22:14 | comments(0) | - | pookmark |
夢枕獏/ものいふ髑髏

鬼、髑髏を題材にした平安朝物語から、渓流釣り、親父狩りなど日常に潜むホラーまで全10編を収めた短編集。苔むした髑髏が喋り、大鮎の淵から女が水底へと足を引く・・・

ゾクりとする「怖さ」を中心に、哀切/狂気/暴力/性/怪奇/洒脱/幻想といった要素をさらり、のたり、ぐるりと展開してみせる。アビシニアンという名のBarを舞台にした『二本脚の猫』では(結末はホラーなのだが)古川日出男風のオルタナティヴな"日常"感覚を、対して日常から外れたエロティックな昂ぶりを描く『闇の中の小指』や、平時の薄皮一枚背後に潜む強烈な暴力を表出させる『もののけ街』では花村萬月ばりのエキセントリックを、さらに"小野小町の髑髏が喋る〜"といった古典ネタも引っ張り出す表題作『ものいふ髑髏』では倉橋由美子系のあやしの世界を躍らせてくる。つまり、自分の好きな作家のエッセンスが色々なところに散りばめられた短編が満載じゃ!といった塩梅で、どれもハズレが無くて高水準。各要素の濃度でいえば、やはり上述した作家さんらの個性には及ばないんだが、それらをこうもバランス良く並べ立てるところに、作者の力量がはっきり伺えちゃう。ありがちなトリックかもしれないが、『びくいとしい』のカラクリをあとがきで種明かされ、繰り返しの再読へと誘うあたりにもヤラレてしまった。続けて著者の『黒塚』を読んでるが、こちらも分厚いわりに一瞬で読み終わりそうなキャッチーなスピード感があります。


夜の訪問者
二本肢の猫
抱きあい心中
闇の中の小指
びくいしとい
もののけ街
真言士
ミサちゃんの生霊の話
ものいふ髑髏
安義橋の鬼、人を瞰らふ語
| かっつん | 22:14 | comments(2) | - | pookmark |
THE FALL OF TROY/Phantom on the Horizon

熱心なファンなら既にチェック済だと思いますが、THE FALL OF TROYの新作がまもなくリリース。1stと2ndの間に『Ghostship EP』として発表されてた楽曲を今の布陣で再録したものらしい。3,000枚限定ということで(そんなに売れるのかようワカランのだが)確実に欲しい人はコチラでpre-orderしとくといいかも。自分は先ほどポチっとイッてしまわれました。送料が10$ちょっとするんでやや割高だけど、好きだからいいか。収録曲は↓のとおり。

Chapter 1: Introverting Dimensions
Chapter 2: A Strange Conversation
Chapter 3: Nostalgic Mannerisms
Chapter 4: Enter the Black Demon
Chapter 5: The Walls Bled Lust




Ghostship pt 5
| かっつん | 23:34 | comments(0) | - | pookmark |
牧野修/黒娘 アウトサイダー・フィメール

03年刊行の書き下ろし連作短編集が、古屋兎丸のイラスト新たに復刊。
全身甘ロリファッションの美少女"ウランたん"と、謎めいてクールな長身の美女"アトム"の2人が
行く先々で引っかけた男どもを惨殺しまくる、というお話。

牧野式エログロ芸術満開でござりまするっ!といった塩梅の作品で、中毒性バリバリの怪電波っぷりこそ抑え目ながら、とにかく血が臓物が体液が糞尿がこれでもか!とサディスティックに飛び散っては紙面に拡がっていくのです。でもなぜか美的に映るのがこの人の不思議・・・。さておき、下心丸出しで近寄ってきた(もしくは誘き寄せた)男どもを拘束し、嬲り、虐め、ねっちょりと弄びながら惨殺していくウランとアトムのご乱行に、当初は単に、強い女によるバカ男共のスッキリ御成敗式目なのかと思って見ていたのだけれど、そこはやっぱり一筋縄ではイカない牧野作品。進むにつれて、どうもそれだけでは済ませられない複雑な図式が見えてくる。というのもですね、各ストーリーでプチ主役として出てくる女性陣、これがもう、女性であるが故に降りかかってくる「悪意」をこれでもかとばかりに受けまくるわけで、とうとう中途からは女の強姦・監禁・調教だけを目的とした組織やその半端ない手口などがオブラートなしにあからさまにされるからさぁ大変!ナニもそこまでしなくてもっ!と悶絶しそうになる鬼畜どもの所業は、彼らが最終的に御成敗される爽快さを差し引いてもまだまだ全然足りないぐらい闇・病みとしており、眼を背けたくなるよな暗部をぎっちり覗かせる。そもそも今作に限らず、人間の"病み闇っぷり"を表出させて容赦のない牧野作品であるし、被虐される弱い立場の人間は、徹底してヤラレちゃって救われないというパターンも少なくないのだけれど、本作がいっそうヤヤコシイのは、ヤラれる女の視点からすれば「正義の使者」になるだろうアトムとウランの殺戮行為が、その実2人の快楽衝動に赴くままの行為であって、完全に楽しんでやっちゃってるという部分にある。とっ捕まえた男を切り刻み、トルソに仕上げ、皮を剥ぎ、それを被って自慰してエクスタシーっちゃう女の子の姿は、丸きり女狩りをしてる男らと同じ次元におるわけでもある。

そんな彼女らが行うハイパーな破壊行為にグイグイと引きずられるままに物語は巧みに進行し、いつしか物語は「紀元前より連綿と続く性差に起因する壮絶な闘いの歴史」の渦中に巻き込まれていくという牧野式"騙り"の本領に呑まれているという次第。加速度的に/大仰に雪崩れ打っていくストーリー・テリングは毎度のことながら壮観なまでに愉快。結が少ぅし弱いかなーとはチラと思ったが、ソレを差し引いても十分なる傑作。珍しくも巻末あとがきで牧野氏自身がこう書いている。

もう、皆さん、とにかく読んでください。
傑作ですから。


それから、こうも書いている。

もし、もし仮に傑作でなかったとしても、間違いなくスッキリは出来ますから。

つまりはそういう作品なんだろう。読み解こうと思えばほんっとに色んなディティールが埋め込まれているんだろうけれども、その辺もあまり深く考えずに、ひたすらこの破壊的なドライブ感に身を任せて一気に突っ走るのが最善でヨロシと思われる。っちゅうわけで面白かった!
| かっつん | 22:15 | comments(0) | - | pookmark |
あぶな
OASISの来日が決まっていたことを今日知った。
SMASH先行が今日までだったことを今日知った。
んで、慌てて登録して購入。
いつものことながら、OASIS来日の際だけお世話になるSMASH先行であります。
良番で見ようと思ったら、オクで買うより会員費払ったほうが結局安いという。
前回は城ホールのアリーナ3列目だったけど、今回はどうだろうか。

| かっつん | 21:51 | comments(0) | - | pookmark |
吉田修一/元職員

全168頁の刹那で紡がれる書き下ろし中編。
怒号のような喧騒が錯綜する、エネルギッシュな異国/タイ。空港に降り立った一人の男のある印象的な内面描写から、物語はスタートする。その男=片桐の眼を通して描かれる異国での"非日常"と、わずか数日前まで片桐が在った"日常"の景色とが入れ子構造で展開し、物語は片桐の焦燥に追われるように不安定なバランスをもって疾走する。やがて明らかになる一つの"犯罪"によって、半ば朦朧として崩れ落ちるように一つの精神が瓦解する様が描かれている。数年前にワイドショーを賑わせたあの"事件"をモチーフにしたのかは不明だが、そうした表層だけ見れば「なんてことはない」事件の背後に、これだけ劇的な振れ幅を持った一人の人間の内面模様があるというのは、考えてみれば当たり前のことなのだが、いざこうして物語として突きつけられてみるとやはり少なからぬ衝撃を受ける。

ほんの些細なきっかけによって日常社会から「逸脱」してしまった男は、バンコクでの非日常で自分を取り巻く何か、あるいは自分自身の何かが変わるかもしれないと考えていたのかもしれない。作中の主要人物の一人に、若き日にバンコクへ移住し、そこで働く津田武志という若い男が登場するが、男から見れば津田は、ある意味そうした可能性の象徴として映ったかもしれない。だけれども結局、自分を変えることなど不可能なのだ。最後に、男は身をもってそれに気づかされる。そしてそれに気づいてしまった以上、残された道は精神の破壊、もしくは自死という二者択一ぐらいだ。

ほんの少し考えてみれば思い当たるが、普段生きてる日常なんて本当にたかが知れている。出来ることなんてほとんど無いし、むしろ出来ないことばかりで埋め尽くされている。大小の差こそあれ、ほとんど全ての人間にとって人生なんて物心共に『不可能』な事柄に充ちた閉塞的な空間に過ぎなくて、そこからどこかへ逃げ出す、そんな逸脱はありとあらゆる意味で許されない。吉田修一の書く作品を読んでいると、そうした言いようのない閉鎖性を強烈に感じさせられる瞬間が多くある。極端に言えば生きるためにただ生きているような毎日に過ぎないにも関わらず、己が精神を破綻させずにやっていける人間とはなんちゅう不思議な存在なんだとか、そんな逃れようのない日常を抱えてるんだから、それこそ"心の闇"なんて誰の中にもあるわな、とか普段(無意識に)考えない(ようにしている)事を感じずにはいられない。見えないふりを続けている感情を抉り出されるのは当然に傷みを伴うが、傷を負って初めて見えてくる真新しい感覚を可視させるところが、吉田修一作品の魅力だと思う。

本作では、そうした"気配"とでも言いたくなる機微の絶妙を完璧に浮かばせつつも、そこに一つの犯罪を絡めて物語にしっかりとした劇的性格を持たせている。『パレード』の衝撃で虜にされ、一時期阿呆のように読み耽っていた吉田修一だが、『ひなた』以降なんだか作品が金太郎飴化したのもあって、しばらく離れていた。昨年出た『悪人』で大きく化けたとの評(まだ未読)をあちこちで見かけていたのも影響して、久しぶりに手にとってみたのが本作。端々をほじれば粗は見つけられる作品ではあるけれども、確実に進化している作者の力量をハッキリと体感。そんなこともあって、なんだか非常に嬉しい一冊でもあったのでした。


試し読み
| かっつん | 21:55 | comments(0) | - | pookmark |
珈琲豆@ヴォアラ珈琲

モカジャバとモンテシオンを各250グラム買った。どちらもドリップしか試してないのだが、モンテシオンはフルーティ(と言っても林檎っぽい酸味が印象的)な当たりと、ややビターなチョコレート風味で、思ってたのとはちょっと違ったタイプだったが、これはこれで好き。モカジャバのほうはより風味が力強く、こちらもコクや旨みはあまり感じない。というわけで今回買ったのは2つとも、リラックスではなく覚醒的な味わいであった←適当。それにしてもモカと聞くと、未だに豆の種類でなく「チョコレート」という本来からすれば誤ったイメージが先に浮かんできてしまうのだけど、たぶん自分と同じような「誤解」を持ってる人は少なくないに違いない。
| かっつん | 22:03 | comments(0) | - | pookmark |
雀野日名子/トンコ

第15回日本ホラー小説大賞短編賞受賞作、ということで手にとってみた。脱走した食用豚の悲喜こもごもを描く表題作『トンコ』、あっちゃんという女の子の1人語りのもと、哀しいのか怖いのか、はたまた可笑しいのか判らないまま溶け入るように読み進ませラストへと導く『ぞんび団地』、対して一気に硬質な冷度を増した文体で、彼岸と此方の世界を横断する肉体/精神の交錯を描写する『黙契』の三編を収める。

読中、通奏低音のように響き聴こえていたのは「怖さ」ではなく「哀しさ」だったのだけれど、その哀しみの中には喜怒哀楽さまざまな情感が入り乱れており、読み進むうちに自然と、深い情感の淵へと誘われていた。輸送トラックの横転により、ほんのひと時ではあるが濃密で「特別な世界」を視ることになったトンコ、最後にとうとう希望の場所へと受け入れられたあっちゃん、巻き戻し不可能な絶望の暗中で葛藤する兄妹の物語は、それぞれがそれぞれに単純な幸/不幸で定義出来ない複雑な深みを湛えている。

表層は各々かなり異なるタッチの3作ながら、浮かび上がるニュアンスは終始に渡って一貫。そこに作者の紛うことなき力量を見ることも出来る良作。とりあえず、トンコに感じた遣る瀬無い感情の波はしばらく消えんだろうな。

ぶひ。ぷぎぎぃ、ぼととん、ぼひ。
ぶひ。ぷぎぎぃ、ぼととん、ぼひ
| かっつん | 22:06 | comments(0) | - | pookmark |
このアフロ・・・

Omarがデジタル先行でまたアルバムを出してきた。
"OLD MONEY"ってタイトルで、ジャケの雰囲気がこれまでに無い感じ。
CDのリリースは1月27日なのだが、先日買った2枚の新譜もまだほとんど聴けてないし
それまで待ってもいいかもしれん。

1.The Power Of Myth
2.How To Bill The Bilderberg Group
3.Population Council's Wet Dream
4.Private Fortunes
5.Trilateral Commission As Dinner Guests
6.1921
7.Family War Funding
8.Vipers In The Bosom
9.I Like Rockefellers'



| かっつん | 23:10 | comments(0) | - | pookmark |
プチっと解放
無事、本日のお勤め終了。想定よりもスンナリと事が運んで嬉し。
これでたぶん今年最大の山場は越えてしまったので、年度末までかなり気楽。
嬉しいわー。



祝うかのように茸が生えていたため



一部を採取し、醤油をかけて食った。
ぷりぷりとして美味也
| かっつん | 23:02 | comments(0) | - | pookmark |

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