Page: 1/3   >>
いのちの食べかた -OUR DAILY BREAD- @梅田ガーデンシネマ



観るなら劇場スクリーンで、と思っていた作品。身近な〈食〉の背後にある〈生産〉の現場を照らしたドイツ/オーストリア合作のドキュメンタリー。恐らくは邦題が〈いのちのた食べかた〉でなく、〈生命の食べ方〉と付くような作風であったなら激しくつまらないものになってたと思うが、今作にはそうした押しつけがましい観念の提示は一切無かった。そこが良かった。

だから個人的には、これを観てことさら牛や豚や鶏の屠殺シーンだけを選り抜いた挙句、"私たち人間存在というものの業"なんてことを語り出すような人間は絶対信用しない。だって現に食ってるわけだし。もう少し具体に言うなら、同じく大量にコンベア上を流れていく林檎や、奇っ怪なマシンで木から叩き落される無数のオリーブはスルーしつつ、整然と分解されていく牛や豚や鶏に対してだけ過剰に反応するような意識の持ち方は、ただの偽善だということ。






先に書いてるとおり、作品はそこだけを際立たせるような作り方はしていない。各シーンのコントラストは極めて均等。ナレーションも字幕も無く、映像とその音だけで場面が綴られていく。それはそのまま、監督のニコラウス・ゲイハルターの「現代の食糧生産事情を多くの人に知って欲しい」という言葉を体現している。唯一作り手の意図が入り込んでいそうなところと言えば、それぞれの〈食〉の生産工程に続いて、その従事者が食事を取るシーンが挟み込まれているところ。この意味するところのメッセージ性は(有るのか無いのかも含めて)解らなかったけど、事象として共通してたのは、皆一様に自分が食べてるものに対して特別な意識を持ってるようには見えなかったこと。必要だから食べるわけで、それを自らの労働たる〈生産の現場〉と結びつける意味が無いのはいわば当たり前のことだと思うんだが、これも先のオカシナ観念論の持ち主に言わせると、きわめて"冷血"で"非人間的"、"許されざるべき"所作だと写るらしい・・・。こうなるともう逆に差別的で、わけがわからないんだが。





と、無駄に長くなってしまったが、この辺実は余談。何が良かったかって、その被写体として映しだされる事物の集合美。その映像を同じドイツの写真家/Andreas Gurskyと並べて書いてる人がいたが、確かに通じるところも。構成物が単体での意味を喪失してしまうまでに巨大な集合図は、圧巻。身近な食材の背後に在る全く身近でない生産の光景は、その圧倒的な規模もあってかほとんどスペクタクル絵巻のごとく。農耕をアートだ!と思ったことはこれまで多分無かったが、劇中で切り撮られる各シーンは、アホな言い方になるが少なかからず芸術的な様相を呈していた。

徹底してシンメトリックに捉えられる巨大な施設、果ての見えない大地で繰り広げられる収穫の景色。その中で稼動する超級の重機は徹底した効率化を施され、完璧に近いモーションで目的を遂げていく。機械だけでない。そこに働く人間もまた同様に整然と、無駄のない動作を繰り返す。どこにも無駄のない(ように見える)巨大なモノの姿態は、まるで身近な食材とはリンクしない見たことのない世界を形成している。

たぶん、この映画を観て何かを食べるのをやめようと思う人は少ないのではないだろうか。上述のように、監督はこれで何かを告発するわけではなく、分かりやすい善悪の図式に当てはめようとするわけでもない。ただ「現代の食糧生産事情を多くの人に知って欲しい」というそれだけ。同時に、知るということはそれだけで非常に大きな意味を持っている、ということがはっきり伝わってくる作品でもあった。

http://www.espace-sarou.co.jp/inochi/
| かっつん | 21:56 | comments(0) | trackbacks(1) | pookmark |
天然コケッコー


邦画は数を観てないので偉そうなことを言うようで恥ずかしいが、山下敦弘は日本の若手監督の中ではかなりの実力を備えた人だと思っている。初めて知ったのが、大阪で開かれていたショートフィルム祭。この時の遭遇は、面白いとかじゃなくてほとんどショック体験みたいなもんだったが、その後『リアリズムの宿』や『ばかのハコ舟』、『どんてん生活』といった過去作、一番最近だと『松ヶ根乱射事件』なんかを観るうちに、その独特の空気が充満する世界が好きになっていた。

なわけで今作。結果の感想から言うと、最後まで何をしたかったのか分からないまま終わってしまったという・・・。小中学生合わせて全部でたった6人しかいない田舎の学校に、東京から転校生(イケメン)がやってくるという話。くらもちふさこ原作の、少女漫画が映画化されたもの。そういう舞台背景からして他の作品群とは毛色が違うため、嫌な言い方をすれば『リンダ・リンダ・リンダ』同様、撮りたい作品を撮るための貯金的な作品かなと思ってた。

ただ、この人の"毒っ気"がうまく"スパイス"になって取り込まれてた『リンダ・リンダ・リンダ』と違って、今作は最初から最後までぼわ〜んのわ〜んとしてトリトメが無い。懐古や感傷をまぶした甘酸っぱい物語世界自体が悪いわけではないんだけど、そこにこの監督らしさが入ってないからどうにも面白くない。極端に言うなら、誰が撮っても同じでは・・・とか思っちゃう。序盤の夏祭りのシーンで、シゲちゃんなる怪しいお兄さんが滔々と語りだす辺り、お!キタんちゃう!?と思ったが、そっからいつもの如く強烈な閉塞空間へと観手を追いやることはなく、言わばガス抜きの穴だらけ、逃げ道だらけのユルイ展開がずーっとずーっと続いていった。山下敦弘のどういうとこが特異で好きなのかは過去の感想で書いてるとおりだけど、今作にはそれが事前に思ってた以上に皆無。地方デパートのバレンタイン特設コーナーのの何とも言えん空気や、床屋の2階の薄暗い部屋でのあっちゃんとシゲちゃんの会話シーンなどこの人特有の瞬間はあるとはいえ、そもそも根底から向いてる方角が違う感じ。

こういうのも撮りたいから撮ってる、ってのがホントのとこだとしたら物凄く失礼な話なんだけど、ポップでキャッチーな中にもしっかりと己の味付けをしていた『リンダリンダリンダ』と比べると(同じ狙いで撮ってるのだとして)かなり魅力に欠ける作品だと思った。
| かっつん | 20:51 | comments(0) | trackbacks(0) | pookmark |
川又千秋/幻詩狩り


前々から気になっていた作品。例に倣って絶版状態だったのが、昨年復刊されていた。
それに触れた人間を、全くの異界へと連れ去る「詩(ことば)」がある。端的に言うと、読むと死ぬ。物語は、その"幻詩"が蔓延る昭和の日本を舞台に幕を開ける。幻詩を"狩る"取締官と、追われる幻詩患者。第2部では、その詩が生まれた19世紀のアメリカへと舞台が転換する。アンドレ・ブルトンを始めとする、実在のシュルレアリスムの巨人達が描く群像劇。幻詩の発生と絡めながら、まことしやかに騙られる人間模様は、異常な緊迫と朧な気配が入り交わった特異な磁場を放っている。個人的にはこの辺りがハイライト。そこから話は再び日本へ戻る。とある出来事から幻詩が翻訳され、蔓延を始める日本へ。そして、現在ではない何処か・・・

過去・現在・そして未来へと時間軸を移しながら、さながら呪術めいた幻詩の存在を浮き彫るかのように、取り巻く環境は刻々と描写され、整理されていく。結果的に詩の存在はどんどんと禍々しく、禁忌的な気配を強めていくわけで、そうした異象を軸とした物語の展開が、ほぼ落ちることのないテンションで一気にこちらを引っ張っていく面白さはあった。ただ、個人的な欲を言うならば、詩が導く異界そのものや、幻惑の道程などを、もっと直接的な言葉を弄して魅せてほしかった。問題の詩篇は『時の黄金』というタイトルで何度もその一節が登場するものの、精神に変調をきたす、という設定と結びつけるには些かその表現に弱さを感じる。言葉を中心に世界を描くというアイデアと、その構築・描写の巧さを楽しむ分には十分に魅力的な作品だと思うんだけど。

それから、過去・現在と国を変え、巧みに展開されていた小説世界が、最後のほうでいきなり趣味の悪いSFテイストに変わるのが謎。そこだけかなり引っ掛かったものの、25年前の作品とはまるで思えない鋭敏な感覚に浸ることが出来る良い作品。
| かっつん | 22:33 | comments(0) | trackbacks(0) | pookmark |
Moderne Deutsche Plakate 1890–1933@The National Museum of Modern Art, Kyoto
3月23日日曜日

前日は彼女の実家に泊めてもらい、朝に岡崎のほうまで車で送ってもらった。
んで、11時頃に再び京都国立近代美術館へ。
昨日行けなかった『ドイツ・ポスター 1890−1933』を鑑賞。




新たな視覚媒体としての「ポスター」黎明期から、その時代背景と共に変遷を追っていく構成。主に○○産業博覧会や音楽祭などの広報を目的とした19世紀末。モチーフたる事物のイラストを中心に、必須事項をテキストで的確に配したスタイルがほぼ全て。デザインによる"遊び"的な部分はほとんど無い。この「無駄な遊びが無い」というのは以降にも共通して感じられたことで、商品広告が拡がりを見せた20世紀初頭のデザインにしても、表象のイラスト+各種テキストによる組み立てという基本は大きく崩れない。現在では半ば当たり前のように展開されている、意表を突くアイデアを基にしたデフォルメや装飾といった部分がほとんど無く、非常にカッチリとした印象。最後まで何のコマーシャルか分からんような現代のTVCMなんかとはある意味対照的で、どっちが良い悪いという話ではなく、ここに「広告の基本」たるものを見ることは、素人目にも難しくなかった。いかに効果的に主題を伝達しうるか、同時に、それを眼にする人を煽動する美的感覚を備えているかといった基本。フォント使いや色構成、紙面レイアウトなど、とりわけデザインの勉強をしている人にとっては、様々な面で刺激を受ける面白い展示ではないかと思う。時系列を追って見ていくことで、それぞれの表現手法が与える印象の違いなども、実にハッキリ浮かび上がってくる。

確かにその作者による"作品"でありながら、そこに作り手の主張が決して出しゃばり過ぎることのない「ポスター」という広告芸術。その中に、表現者としての微妙な意識のせめぎ合いなどを見つつ眺めてみると、また少し斬新な感覚も得られて楽しかった。







そんわけで満足の展示を終え、今日の昼は河原町三条にあるお気に入りのインド料理店『KERALA』へ。ここは夜使いが多かったんだけど、昼のランチもかなり良い。カレー2種とナン、ライス、ケバブにパパド、ヨーグルトにチャイが付いたKERALA Lunch850円。野菜カレーが美味すぎた。リッチなスパイス使いに嬉しくなる。最後に美味しいものが食べれて満足。1時間ほどでゆっくり食べて、雨が降り出す前に神戸へと帰ったのでした。

| かっつん | 21:54 | comments(0) | trackbacks(0) | pookmark |
蕎麦→銅版画→タルトタン→ヴェトナム料理
週末の2日間、京都で遊んできた。なわけで、忘れないうちに書いとこう。
まず22日の土曜日のこと。昼過ぎに地下鉄の丸太町駅で待ち合わせ。
そこから歩いて5分ぐらい、路地裏の民家の並びに店を構える「竹邑庵太郎敦盛」で昼ごはん。








京都には美味しい蕎麦処がようさんあるけれど、中でもここはちょっと特異。
来るたびに頼んでしまうのが「あつもりそば」。
"敦盛=熱盛"だというのはホントかどうか知らないが、
水で〆ていない茹で立ての蕎麦が蒸篭に乗って供される。
蓋を取るとモアっと良い匂いが。蕎麦殻もそのままに挽かれた十割の黒い蕎麦。
喉越しは全くツルっとしておらず、もっちり。大袈裟に言うならゴワゴワ。
とっても強い(こわい)これでもか!な蕎麦の風味。
それをば山盛りの九条葱と生卵、山葵が盛られた椀に温かいダシを入れ、ズズズっと
。なんでもこの茹で上げた蕎麦を、冷水で〆ずに食べるってのは、
実は冷たいお蕎麦よりも歴史が深いらしいんだけど、現在の潮流からするとちょっと珍しい感じがする。
蕎麦の正統からはもしかすると外れているのかもしれないが、
それだけに他には無い独特の味が楽しめる。好き嫌いはあると思うけど、
個人的にはとても好き。京都に来る度に食べたくなるんだよなー。
ただ、この日は若干茹で過ぎだったような気がしないでもない。
ちなみにこの「あつもりそば」は、1斤も1斤半も同じ値段で870円也。
しかし前に来たときはたしか820円だったような・・・。
なんでも値上がりする時代。










そのまま歩いて京都御所を抜けていく。この、なーんも無いだだっ広い空間が好き。
なーんにも無い季節なので人も少ないし。









んで、その足で目的の1つだった場所へ向かう。ヨルク・シュマイサー銅版画展@ギャルリー宮脇。
神戸のKAVCでたまたまフライヤーを目にし、気になっていた展示会。
ギャラリー内には自選の60点余りが展示されていた。
いやー、本当に良い。直接的に言うと、対象の神経まで描き込まれているような緻密な描写。
抽象的に物言うなら、対象物の背後の気配までを落とし込んだような不思議な深み・浮遊感。
繊細で、凄みがあり、美しい。幻想的でありながら、そのあわいに遊ぶような不確かさはほとんど感じない。
圧倒的に多彩な感受のセンスは勿論として、そうして己が内に「視えている」ものを、
ハッキリと具現化させる技量にひたすら感嘆。
帰りしに、ギャラリー内に居たヨルクさんと少しだけ話が出来た。
この春で教えていた京都市芸大を退官し、オーストラリアへ戻るんだそう。
また2,3年したら作品と共に戻ってくると言っていた。
ドイツ出身だけど、拠点はオーストラリアなんだろうか?
無料でこんなに良い展示が観れてすごく満足。










ギャラリーを出て、すぐ南隣の一保堂で煎り番茶とほうじ茶を買う。
珈琲でも紅茶でもなくほうじ茶が飲みたい気分の日も多々あるので、
そんな時にこの一保堂のお茶があると大変嬉しい。







買ったお茶を手に、東山二条方面へ歩く。






小休憩を取ろうかと岡崎の喫茶店「ラ・バチュール」へ。
珈琲とタルトタタン。久しぶりに食べたここんちのタルトタタン。
いかにも手作り!な柔らかな味に寛ぐ。
入った直後に一気に混んできて外には待ち人も。危ういタイミングだった。
で、そこでのんびりした後、すぐ近くの京都国立近代美術館へドイツポスター展を観に行った。
んだけど、この時点で16時過ぎ。そして閉館は思ってたよりも早い17時。
さすがに勿体無いと思い、この日はやめた。








微妙に時間が空いたため、蹴上インクラインを意味もなく歩く。









そのまま四条方面へ歩き、さらに御池通を烏丸御池の方まで歩いた。
御池にあるヴェトナム料理店『tiem an huong viet』で晩ゴハンを食べることに。
初めての店だったが、結論から言うと失敗。まずもって、外にメニューが無い。
店内は4人がけテーブル席が4つと、奥に6人用の座敷席がある。
んで、この日はテーブル席が全て予約で埋まってたらしく、入るといきなり
「奥で相席になりますがよろしいですか?」ときた。うーん、ちょっと嫌な感じ、、、
と思いつつ、他に行くのもしんどいのでそのまま入った。
メニューを見ると、どれも結構イイお値段。
と言ってもお高い料理を食べ慣れていない貧乏人からの視点の話なのだけど。
1,000円以下の品はほとんど無い。ちょっと高いなーと思いつつ、以下を注文。





豚肉のココナッツミルク煮




鶏ハムサラダ




ブンボーフエ(辛味の汁ビーフン)


入った時点で「失敗した」感が漂っていたので、味も良くないのではないか、
この値段で美味しくなかったら怒るぞなどと身構えていたんだが、
正直なところ、味は良かった。
インチキヴェトナム料理店にありがちな、カフェカフェとした軽薄な感じが無い。
香辛料の使い方もこなれてて、素直に美味いと思わされる。
が、価格設定からするとこれぐらいは当然!と思ってしまうのは、こちらがおかしいのだろうか。
エスニック系の料理はどこも割高感があるとは言え、ここは輪をかけて高く感じた。
個人的な感覚からすると、せいぜい7掛けぐらいが妥当。
あと、値段はともかくとして、何より接客が悪すぎる。
先の入店時にも2時間制だとかなんだとか、やたらと強気な言動で来られて驚いたんだけど、
まずもって水も出ないわ食べてる間に男の店員はしょっちゅうテーブル覗き込んでくるわで物凄く不愉快。
満員の定食屋の昼時でもあるまいし、空席もある状態で何を彼は何をそう回転させる必要があるのか。
案の定、まだ食ってる途中の皿を下げたようで、そこの客らから苦情を受けていた。
そんな状況で追加注文しようと思うはずもなく、1時間ばかしで退店。
上記3品とビール一杯ずつ頼んだだけで4,500円。
付け出しの枝豆で一人350円も取るのかよ!!
とかあんまり書くと悲しくなってくるので、ここら辺でやめとく。


そんなわけで最後ちょっと落ちかけたが、オモロイ1日だった。
| かっつん | 21:38 | comments(0) | trackbacks(0) | pookmark |
更新意欲減衰期間
写真を載せて誤魔化すという・・・
























| かっつん | 23:44 | comments(0) | trackbacks(0) | pookmark |
GIANNI SEGATTAのショルダー

鞄を買った。仕事用のはこの4年の間に、TUMI⇒Ettinger⇒Daniel&Bob⇒Orobianco⇒Felisiと定番どころで結構動いていたんだけど、オフ時の鞄は長らくgripsのこれをメインで、乱痴気で買ったリサイクルレザーのショルダーをサブで使ってた。んで、半年ぐらい前から新しいのが欲しいなー欲しいなーと思いつつ、特に具体に物色などはしてなかったのだが、このたびSisiiのレザーを買ったことで買い物導火線に火がついたよう。









このGiannni Segattaは、いくつか巡っていた鞄店の1つ、大阪の『DRASTIC THE BAGGAGE』で知った。とりあえず、お店の人と色々話してるとオモロイことが聞けるので楽しい。このデザイナーは少し変わった人らしく、元は出身のイタリアでブランドを立ち上げながら、生産の拠点は全て中国に移しているのだそうな。中国の伝統的な手技の素晴らしさやその手先の器用さに惚れ込んで、求むるところのデザインを完璧に仕上げられるのは、ここをおいて他に無い!とお考えなのだとか。昨今ではひたすらに悪いイメージしか湧かないMADE IN CHINAであるけれど、逆にこういう人もいるんだなーと。ただ、個人的にこの辺は、購買にあたってはまるで関係なかった・・・じゃあ書くなよ!と言う話もあるが、とにかく単純に見た目が好きだったという話。








型押しされたレザーは適度にハードな量感が。さらに大番手のステッチが、キャッチーな押し出しを演出。留め具もまた良い感じに男っぽく、黒レザーとのコンビで程よい色気を醸してる。








唯一残念だったのが2WAY仕様になってることで、トートとして使うつもりがない自分としては、ショルダーストラップは着脱式ではなく、固定された仕様のほうが望ましかった。しゃあないけど。それから、zipはYKK製なのだが、開閉時のスムーズさをもうちょっと向上させてほしかった。この辺、使い込むうちに馴染んでいくのかもしれないが。

あと、直接デザインとは関係ないんだけど、昔っから服飾関係では他に使っている人が少ないモノに惹かれる傾向があるみたい。カバンで言うと、吉田鞄やMSPCなんて有名どころの最たるものなので興味薄。ヨシダのLuggage Labelは高校の時に愛用していて、使い勝手も良かったけど。あと、最近セレクト系のお店でよく並んでるjas-m.bなんかも、デザイン的には無難な格好良さを突いてていいかも、と思ったが、人と被ると最悪なので選択肢から外した。そもそも、Jas-m.b.は造りの割りには高過ぎるし。

そういう裏の意識も働いてか、鞄屋巡りも基本的には独自性の強いラインナップのお店中心に周ってた。結果的に、この国内取扱店舗がほとんど無いだろうGianni Segattaの一品が、己の少しく捩れた購買心を揺さぶったのでありました。服飾なんて所詮自己満足の世界だし。持ってて着てて気持ち良いかどうかが大切なのです!ちなみにこの鞄、林五という大阪の老舗の鞄商社が輸入代理店をしてるので、修理などはここに頼めばOKみたい。そんな繊細なモノでもないので、なかなか壊れることはないだろうけど。しかし何か1つ買うと、次々と欲しいものが出てきて止まらなくなるのが怖いとこ。オクで要らんもん売って、資金調達を並行している今日この頃でもあります。


| かっつん | 21:46 | comments(0) | trackbacks(0) | pookmark |
影絵遊びと滝の写真






















































| かっつん | 23:20 | comments(0) | trackbacks(0) | pookmark |
たまには歩く
3月15日土曜日
好天に釣られてか、布引ハーブ園にハーブ苗を買いに行こう!ということになり、昼頃から外出。地下鉄西神山手線で一駅、新神戸駅まで出て、そこから歩いて六甲山頂の目的地を目指す。



新神戸駅のスタート地点の様子。昼間なのに薄暗い。






標識は傾いており、その役目を果たしていない。
さらに少し歩くと、今は使われてなさそうな物置が





この絵はけっこう気色悪い。晩には見たくない代物。






少しばかり舗装された道を登っていくと、レンガ造りの砂子橋が登場。
明治の建築物で、神戸市の市章がデン!とあしらわれてる。
このデザイン感覚は何かちょっと新鮮。






橋を渡って左に進むと、間もなく雌滝へ到着。到着、と言っても山道の左手に小さな落差の水流が見える程度だけど。






そこから石造りの階段を上がってさらに進むと、雄滝へ。






滝を囲むように据えつけられた林道を登っていくと、見晴らし展望台に到着。
神戸市街が一望のもとに見渡せる。
前日雨が降った関係か、空気中の塵芥も少な目でスッキリしてた。
花粉はたくさん舞ってそうだったけど。






頭上を行くロープウェイを見ながら歩くことしばし







前方に布引ダムの巨大な堰堤が見えてくる。
フェンス越しでしか正面写真が撮れないのが残念。






貯水池を眺めながら昼ゴハン。
その後かなーり急な斜面に拵えられた山道を登り登りし、車道へ出る。






分かり難いがこんな急斜面。後から上って来る人達が右下に写ってる。






このドライブウェイをちょいと進んでいくと、新神戸ロープウェイ『風の丘駅』へと到着する。先ほどまで頭上遥か上を通っていたロープウェイが、一気に間近へ現出。新神戸からここまで1時間と少し。それほど急勾配ではないので全くしんどくはないけれど、高いところまで歩いて上ってきたことが実感できて楽しい。








布引ハーブ園まではさらにロープウェイで一駅分。歩いて30分ほどかけて、ハーブ園を南から遡っていく形で山上へ。ハーブ園は時期的なこともあって、華やかなりしものが何も無い。はっきり言ってただでさえツマラナイ場所なのに、さらに何も無い時期になるとほんと悲惨。これで観光客呼ぶのはいささか厳し過ぎるものがあるよなーと、改めて思ったり。







んなわけで山上へと至る。






変な銅像を撮る。意外とフォトジェニック。
ハーブの苗は季節的にほとんど種類が無く、種を2つだけ買った。今度はそこからハイキングコースを使って「風の丘」へ戻ることに。








このハイキングコース、入口がどこかワカランくて園内の従業員に教えてもらった。変な日本語の立て札が示すとおり、あまり使う人がいないのではなかろうか、という荒れ具合。斜面は急で道幅は狭く、柵も無いから油断してたら転落しそう。急斜面には階段の名残りのようなものはあるのだが、ゆーっくりで無いと降りるのは結構コワイかも。そんなわけでソロソロっと下山し、無事に風の丘駅近辺へ。時刻は15時半頃。良い感じに斜陽が射しこむ広場にて、しばし休憩。んで、そっからまた歩き、もと来た道を下ってく。昼の光と夕刻の光では、同じ景色がまた違った様相で見えてくるから面白い。なんぼでも無駄に撮れるデジカメの特性を活かし、無駄にシャッターを押していた。そんなこんなで再び新神戸駅へ戻ったのが17時頃。フラワーロードを南進すると、すぐに三宮市街地の喧騒へ包まれる。こうして見ると、山と街が異常に近いことを実感する。なんだかんだで、この辺のハイキングコースを歩いたのは初めてだったこともあり、とても楽しい半日だった。


| かっつん | 23:20 | comments(0) | trackbacks(0) | pookmark |
簡易もまた必要
最近になってこそ、やれエスプレッソだラテアートだと騒いでいるが、別に珈琲や紅茶が好きなのは今に始まったわけではなく、学生の頃から珈琲+紅茶で1日4,5杯は飲む、ってのが日常だった。その割にはきちんとしたコダワリが無いのが己の性格のイイカゲンなところで、例えば紅茶にしても家ではきちんとリーフで淹れるが、仕事場などでは当たり前のように市販のティーバッグを使っている。かつて家から葉っぱをティーバッグに詰めて持って行くなどしていたこともあるが、「家で飲むほど美味くない」って点はどうしたって覆らないので、ならばもうメンドクサイし市販のでいいや、と堕落してしまったわけである。そんなわけだから、ティーバッグで一番美味しいと思える商品探しをしたこともあったんだけど、その結果をきちんと言葉にしてまとめ上げるようなマメさは当然なく、もっぱら体感として得られたモノだけを利用している。ちなみに試したのは、成城石井やイカリなど、大型の輸入食材店に並んでいる商品。それだけでも数多メーカーのものが並んでおり、ダージリンメインにしてみても、10は下らない商品を試した記憶がある。ことティーバッグにおいて感じたのは「値段はあんまり関係ない」ということ。好みの世界なので当たり前なんだが、高いもの=美味いという図式がことさら成り立ち難いジャンルであるように感じた。と言うのも、基本的に「個性」が出るような高い次元の話ではないこともあってか、変なエグミや渋みがあるか無いかのほうが飲んでるときの重要なポイントになってきて、結果的に安くても「こっちのほうが美味い」と思えるものが出てくる感じだった。フォションなんかもパッケージはそら高いだけあって立派だったりするが、実際は香りも味もほとんど出て来ないため、なんだコストパフォーマンス悪いな・・・となるわけである。そんなこんなで、そんなお試し期間を経て依頼ずーっと飲み続けてるのがこれ。





Royal Queenの紫パッケージ。自分が比較した商品の中では最も透明感があって、何杯飲んでも飽きのこないバランス。良いダージリンの茶葉で淹れたときに香る、独特の醗酵臭のようなものまではさすがに無いけれど、「雰囲気としてダージリン」を感じさせるところが気に入っている。こればっかり飲んでたせいで、今はティーバッグだとこれ以外のは飲めない体質に。よく見かけるリプトンとか日東紅茶なんて特にダメで、あの意味不明なまでにカップの底へ堆積するエグ過ぎる抽出物は、飲むと舌が痺れるような刺激を感じて気持ち悪くなったりする。というわけで、ティーバッグしか飲めない環境では大変重宝している。ちなみにこのRoyal Queenも他にいくつかラインがあってそれも試したが、個人的にはこの紫パッケージが一番美味かった。

| かっつん | 22:31 | comments(0) | trackbacks(0) | pookmark |

Search

管理人運営の音楽サイト

Winterlight
ポストロックを中心に紹介。 轟音・サイケ・シューゲイザーからUK/USインディーまで この辺の音が好きな人は覗いてみてください

ブログランキング参加中

ブログランキング・にほんブログ村へ



Entry

     

Category

Archives

Calendar

      1
2345678
9101112131415
16171819202122
23242526272829
3031     
<< March 2008 >>

Profile

Comment

Trackback

Others

無料ブログ作成サービス JUGEM

Mobile

qrcode