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キング 罪の王@テアトル梅田

監督:ジェームズ・マーシュ
主演:ガエル・ガルシア・ベルナル

海軍を除隊したエルビス(ガエル)は、亡き母からその存在のみを聞かされていた実父に会うため、旧き良きアメリカの慣習が色濃く残るテキサス南部の町を訪ねる。父デビッド(ウィリアム・ハート)は今では町の教会で牧師を務め、幸福な家庭に暮らしていた。眼の前に現れた自らの不実の子に相対したデビッドは、エルビスを冷たくあしらう。エルビスはデビッドの娘であり、自らの異母兄妹であるマレリー(ペル・ジェームズ)に接近し、やがて肉体関係を持つに至る・・・というのが作品の導入部


<以下ネタバレ有り>

マレリーとの近親相姦関係を重ねるエルビスは、やがてマレリーの兄ポールにその姿を目撃される。エルビスの住居を訪れ、以後妹と会わないよう警告するポールを、エルビスは手近にあったナイフで刺殺。死体を近くの川に沈め、証拠を隠滅する。ポールの失踪の前日に彼の行動を叱責していたデビッドは、その失踪が自己の行為に起因するのではとの思いに囚われ、町中を捜索するもポールは発見出来ない。短絡的に行われたエルビスの殺人に気付く者はなく、やがてデビッドは、ポールを失われた息子の存在を埋めるため、あるいはポール失踪に対する罪の意識から、かつての罪を償うことでその代償としようとしたのか、エルビスを自らの家庭の新しい一員として迎えるという選択肢を採る。

その行動の背後に、なんらの主義・思考を感じさせないエルビスの描写がこの作品の最大の肝。マレリーへの接近も、実父からの冷たい仕打ちに対する復讐というよりは何だか衝動的で無目的であるように見え、そのマレリーとの関係の障害となり得るポールの刺殺も、不快だから刺したら死んじゃったといった感じで行われ、そこに一切の逡巡や罪の意識といったものは介在していない。非常に大雑把な証拠の隠滅に加え、やがて妊娠を告げたマレリーに対し、自分がポールを殺害しココに沈めたと現場を案内する彼の行動からも、そこに罪の意識を読み取ることはほとんど出来ない。

一方でその「罪」を打ち明けられたマレリーは、自分を愛するがための犯罪だとのエルビスの言葉に依ることで、その「罪」を共有しエルビスとの関係を続ける。実の兄を殺した男を許し、家族を欺くマレリーの行動もなかなかに理解しがたいものだと思ったが、結局マレリーはその「罪」の重圧に耐え切れず、そのことが終局のさらなる悲劇へと繋がってしまうのだが。

エルビスにとって全ての行動は、その場その場の「点」として存在するものであり、そこから生まれる「線」が描く全体像や、さらにはその線が繋がる先などに対する見通しは存在していないように見える。車中を飛ぶ蚊を彼が指で潰すシーンがあるが、エルビスにとっては殺人さえもこの行為と同等の意識下で行われるもののようであり、「今なんとなくこうしたほうが楽だろう」と思われる道を、特に考えることなく選択し続けているようだ。

こうしたインモラルな人間を、様々な制約が存在する(であろう)アメリカの田舎町に登場させ、しかも教会の牧師の家庭を絡ませたストーリ−としていることは、そこに大きな皮肉が込められているのかもしれないが、ただただ単純に、息子を失ったことからエルビスを新たな息子として迎えようとする父の姿が痛々しく、また同時に意図せず訪れたそうした境遇に、なんらの躊躇いも見せずに順応するエルビスが、本当に憎たらしいほどに理解出来ない。その姿を見ていると、ポールの殺人はさながら無かったもののようであり、マレリーのお腹の子の存在も、意識の片隅にも無いようだ。

良心や道徳感が欠如し、簡単に人を殺してしまう人間というのはただただ「恐い」という形容で済ませることが出来るのだが、このエルビスについては善悪の意識が全く欠如しているのではないところがなんとも独特。新しい家でトイレを使用した後、律儀にもトイレットぺ−パーで便器を浄める彼の行動と、しかし直後に来たばかりのその家の冷蔵庫を物色し、まるで昔から自分の家であったかのようにくつろぐ姿の対比描写、あるいは教会の場にてデヴィッドの罪の告白と共に、新たな町の一員として迎えられることとなった告解式の帰途におけるエルビスのなんらの意思も読み取ることが出来ない表情のアップシーンが非常に印象的で、単なる「悪」というレッテルで片付けることが出来ない、それ以前に理解することがほとんど不可能な人間であるこの人物造型に、作品を通して非常に強烈な感触を覚えさせられた。

終止白っぽく霞みがかった白昼夢のような映像美や、クライマックスにおけるカメラワークの緊張感もまた素晴らしく、高いテンションを保ったままラストまで一気に魅せられた。正直言って観賞後は非常に重い気分に捕われる内容だが、期待を大きく上回る非常に良い作品だったと思う。
| かっつん | 23:35 | comments(0) | trackbacks(0) | pookmark |
人と自然との共生を求めて
個人的に大好きな芸術家/フンデルトヴァッサーの建築物を観に、舞州にある大阪市都市環境局舞洲スラッジセンターへ行ってきた。フンデルトヴァッサーの建築が生で観れるのは、日本ではここ舞州のゴミ処理場と、同じく大阪のキッズプラザだけと結構貴重。

最寄りのJR桜島駅で下車、そこから歩いて舞州を目指す。
USJを横目に歩く
歩く
歩く

巨大なトラックが排ガスと共に駆け抜ける工場地帯を歩く
巨大な機械群以外には人気が無く薄暗い高架下を歩く
なんだかソワソワ
果たして人は通れるのかしら?と不安に駆られながら
巨大な螺旋階段をぐるぐる廻り上昇し
これまた巨大な舞浜大橋を歩いて渡る。




向こう岸に見えてきた目的の建築物





接近





さらに接近





さらにせ・・・





間近で見る柱は非常に重量感があり素敵





曇天を背景に仰ぐとけっこう恐い
しっかり大阪市のマークが入ってるのが笑える





にょき





にょきと生える







遠くから観てもインパクト大だが、近くへ寄ってみると
その柱の根元の地面が波打っていたり
柱自体がそれぞれ異なる角度をもっていたりと
さながら地面から生成して伸び盛ったような
なんとも有機的な質感をもった素敵な建物。

休日は外観を眺めることしか出来ないが
平日は予約制で内覧ツアーもやっている。
今度はこの有機体の中に入ってみたいな。
| かっつん | 18:10 | comments(0) | trackbacks(0) | pookmark |
大阪ヨーロッパ映画祭

11月23日から26日にかけて大阪は天保山で開催されている「大阪ヨーロッパ映画祭」の初日へ行ってきた。昨日の目的は初日のオープニング作品であるフェティ・アキン監督の「CROSSING THE BRIDGE」





ドイツのインダストリアル/ノイズミュージックバンドとして知られる、アインシュテュルツェンデ・ノイバウテンのアレキサンダー・ハッケ(bass/guitar)が、東西の文化が交錯する国トルコ、その中でも最も活気に溢れた街イスタンブールを舞台にその特異な音楽シーンを紹介するドキュメンタリー

登場する音楽は本当に多様。ユースカルチャーを代表するようなアグレッシヴなロックサウンドに、情熱的なジプシー音楽を奏でるトリオ、トルコ語で吐き出すワーズが非常にリズミカルで刺激的なHIP HOPから、少数民族言語であるクルド語でもって深い悲哀に満ちた古典民謡を奏でる歌手まで等々、他にも本当に多種多用な音楽が、まさしくジャンルレレスに立ち現れてくる。

流れる音楽と共に写し出されるのは、イスタンブールという街が持つ様々な表情。古くから東西文化の交接する場として、正負ともにその影響を受けてきたこの街特有の空気が、画面と音を通じて非常に強く匂ってくる。アレキサンダー・ハッケ自身、開演前のコメントの中で「このイスタンブールという街について、ある程度知っているつもりでいたけれど、いざこの映画を撮り終えてみると、本当に自分は何も知らなかったのだと思った」というように、ここには測り知れないほどに深く、複雑な歴史や文化が堆積しているようだ。

この作品を観ていると、トルコには街の其処此処に音が溢れている、といったイメージを持つ。ただそれは、例えば嫌なことを忘れるために皆楽しく踊って歌おうやという感じとはまた違い、何か伝えたいこと訴えたいこと表現したい感情のツールとしての言語を、より高次で行うための媒介として音楽があるといった風に感じられる。なんだか各人の内面に在る、非常に深い思いを表出するために必須のツールとしての音楽。そうした感じか。広場で、路地で、往来で滲み出るように奏でられるサウンドは、だからどれもどこか深いメランコリーを含んでいるように耳に届いた。

そうしたこともあってか、形式としては本当に広範にわたり、共通項が見い出しにくいようなその音楽は、しかしどれも非常に強い感情表現を伴っているという点で相通じるものがあるように感じられた。衝動に乗せて吐き出すような、荒々しいパッションに満ちたロックサウンド。緩やかな揺らぎから、次第に膨大な感情の奔流となり溢れ出す、トルコの伝統器楽による情感豊かな演奏。トルコ語という言語自身にそうした感情の表出に秀でた面があるのかもしれないが、奏でられる音楽は本当に強く琴線を掴み揺さぶるような、強いエモーションを孕んでいる。

それが何なのか、ということは結局明らかにはならないままに作品は幕を閉じるが、そうした言葉では表現出来ない独特の深みと魅力をもったトルコ音楽、そしてこの街の不思議な引力というものを、画面を通じて観る側にハッキリと印象づけるような、非常に良く出来た素晴らしい作品だった。




終演後にディスカッションを行ったアレキサンダー・ハッケ氏
| かっつん | 18:27 | comments(0) | trackbacks(0) | pookmark |
公私服模様
冬モノ色々買いました


Mr.Olive『SOFT COW LEATHER/70's JACKET』 99750円

実は秋頃からレザーのアウターが欲しいなーと思い、方々を探しては当たっていたワタクシめ。Sisiiのレザージャケットは自分の欲するところにかなり近かったのだけど、神戸は栄町のショップに行って話を聞くだに「今頼んで仕上がりは早くても2ヶ月後」だと言われてやめた。それだと冬の半分が終わってしまってる。その後も雑誌見たりショップ覗いたりと色々試みるも、しかし若干出遅れの感があったせいかどうもいまひとつコレだ!というものが無く、今年はもう買えないかしらんと一旦諦めかけていたそんな時に出会ったのがコレ。探索においての必須項目である

・都会の真冬なら越せる防寒性
・タイト
・色はNAVY

という条件は全てクリアー。中綿にシンサレートを使用しているのでかなり暖かい。形も非常に綺麗なタイトシルエット。何より、この発色が良い。ブラックレザーだとやはりどうしてもハードな感じが強くなってしまうので、いつもの自分のキャラと良くも悪くも重ならない。ので、この色が決め手となり迷った挙句に購入。不満点は何よりもこの価格帯のモノに見えないこと。高い。非常に柔らかなカウ・レザーは良いとして、もう少し作りに工夫が欲しいなーと思う。例えば胸の内ポケットが無いところやlili社のジップにもう少し高級感が欲しいといった不満点はある。ともあれ全体としては満足。今年の冬はこれを着まくる予定。ちなみにこのMr.Oliveというブランド、買ったのは今回初めてだけど、オフィシャルサイトのBGMがBattlesだったり、モノにロック色があるところなど、Lounze Lizardとかと一緒の系譜にありそうなドメブラ。もうちょっと安かったら色々買いたいのだが。



こちらはnano universeで買ったドレスシャツ
さっきのレザーの下に合わせて、寒くなったら上からカーディガンを重ねようかと。



これは無名ドメブラの薄手ニット
縦長細身のシルエットが綺麗なのと
袖リブに穴が空いておりグローブのように使える
ってところに惹かれて購入。



こちらはBOEMOSというブランドのサイドゴア
最近GIXUSと並んで、いくつかのセレクトショップでお見掛けするようになった
イタリーの靴ブランド。
BUTTEROとかカッコエエけど高すぎるわ!
って人にはピッタリな、抑えた価格としっかりとした作りの反比例が嬉しい。
雨の日に履きたいので、ソールにラバーを貼ってもらった。



続いてスーツ
麻布テーラーで作った今季モノ
カノニコの無地ライトネイビーの生地と迷ったあげく
結局は無難にストライプを選択。
無難すぎても後で後悔しそうだったので
そのストライプの線がパープルなものを選んでみた。
パープルは自分の中の忌避カラーだったりするのだけど
これは生地がダークネイビーなので
遠目から見ると全く嫌らしさは感じない。
結構気に入った。
| かっつん | 20:13 | comments(0) | trackbacks(0) | pookmark |
英国ロックと紅茶とケーキ/Broadhurst's@玉造
つい先日スコーンを買いに行ったBroadhurst'sへ
今日はケーキを食べに行ってみた。
小雨でさみーさみー言いながら自転車コギコギ。
今にも分解しそうな軋みをあげるチャリの悲鳴を無視し
坂を越え谷(町)を越えして目的のお店へ。

ドアをくぐると今日もスゴク良い焼き菓子の匂いに包まれる。
さっきブログ回ってみてたところ
ここのシェフ・ピーターさんは
先に紹介した「なかたに停」の出身だそう。
美味い小麦がリンクして、なるほどなーと納得。



ベルベット
カシスクリームを山頂に、間にはムースがサンドされ
底にはフレッシュクリームを使った濃厚なスポンジが。
ちょこんと乗ったベリーの酸味が程よく全体を引き締める。
美味いです。


メリメロ
フルーツどっさり。
めちゃ美味なタルトに乗っかる。

RadioheadやらKasabian、Cold PlayにMuseまで
名だたるUKロックチューンが流れるのを聴きながら
紅茶などを飲み呑みノンビリしてましたとさ。

| かっつん | 23:13 | comments(0) | trackbacks(1) | pookmark |
チベット料理ランゼン@京都
平日昼間の午下がりに京都の河川敷をチャリで走る。あぁまるで学生の時分に戻ったようだ、と言うかこういうことをもっと現役の学生の頃合にやっておくべきだったなぁと、誰しもが働き出してから一度は思うような感慨をとりわけ強く感じながらチャリにまたがっていた。冬の気配が間近く感じられるようになったこの時期に、京都の河沿いとなると結構寒かったりするのだけれど、いかにも冬らしい分厚い千切れ雲が空を流れ、その隙間から時折覗く陽光にぱぁ〜っと照らされたりしながら走るのは何だか気持ちが良い。とても。川には鴨に白鷺、河川敷には本を読む人弁当を食う人ジョギングする人犬をけしかける人などが思い思いの時間を過ごしている。あぁええなぁ京都ってええなぁとか思いながらしばらく走り、ネットで調べておいたチベット料理店『ランゼン』へと到着。



京都にはインドやらタイのみならず、ブラジルやモンゴル、チャモロからスロベニア料理なんていう、他ではなかなか食べれないような各国の料理を出すお店が多数点在しているそうで、今日のこのチベット料理なんていうのも、それ単体として提供しているお店は初めて入った。町屋造りの家々が立ち並び、静かな空気が満ちる場所にあるお店。店内にはお香の匂いが心地良く立ち込めていて、暗いトーンの木材を使った内装がとっても落ち着く。創業は92年だそう。チベットに関する書籍もたくさん置いてある。ランチは4種類ほどあったけど、今日はこれを頼んでみる。




モモナツォ 1790円
・チベットの麺類と野菜入りのスープ
・7種類の蒸しと揚げぎょうざ
・チベットのおつけ物
・チベットのヨーグルト

塩味が基調のスープは、中に入れられた小粒の麺類、野菜群と相まってとても素朴で優しい味。日本人の味覚からしても普通に美味しく食べれるようなどこか懐かしい味で旨い。モモは皮が厚めで、中の具材もチーズや昆布のようなものを含め4種類ほどあってどれも旨かったけれど、中でもすり潰したジャガイモが入ったそれは、何とも素朴な甘みがあって抜群に美味しかった。




こちらは
ショゴゴツェ 1360円
・3種類の蒸しぎょうざ
・マイルドなチベットのジャガイモカレー
・蒸しパン


満腹になった私はまたまたチャリを駆り駆り、一保堂でほうじ茶を買い京都府立美術館でボンヤリするなどしてとても気持ちよくなったのでした。
| かっつん | 20:29 | comments(0) | trackbacks(0) | pookmark |
根付とケーキ、英国スコーンとリッチなカレー
11月10日土曜日

雨フルは雷ナルはで非常に嬉しくない天気だったが
昼過ぎからその雨も小康状態になったので出掛ける。
自転車のサドルに積もった雨粒を払い、跨がり、
まずは大阪市立美術館へ。

現在は特別展で「大阪人が築いた美の殿堂」というのをやっているが
それには特に興味はなく、この館のメイン物である根付を見に行った。
根付というのは、印篭や煙草入れなどを腰から下げるために
かつて日本人が日常的に用いていた小物。
江戸時代を中心に装飾性に富んだものが多く作られたそう。
江戸の人ってこんなにお洒落だったのねと思わされる
物凄くユニークな発想と繊細な細工が施された根付の数々に興奮。
見過ぎて頭が飽和した。


その後、自転車を駆り谷町筋を北上。
上本町にある「なかたに亭」でランチ代わりにケーキを食べる。
ものすごく有名なケーキ店というだけあって
こんな天気にも関わらず店内は大入り。
キラキラと照り輝くケーキ群から下のをセレクト。


名物のチョコレートで100%満たされたカライブ


名前は分からんが散りばめられたナッツが旨かった逸品


ケーキは1つ450円前後
が、珈琲は500円強
これはちょっと高い。
ランチもやってるみたいだけど
オープンサンドが1000円強というのもスゴイなと。
頼むモノによっては割高感を覚えそうだけど
今日食べたケーキはさすが人気店だけある
と思わされた美味しさでした。



その後、さらに自転車をギコギコ言わせながら北上。
玉造にある「Broadhurst's」というパティスリーへ。


英国の菓子職人が作るケーキとスコーンが旨いらしい。
で。ケーキはさっき食べたので
朝食用にスコーンとクッキーなどを買って帰る。
数種の英国イコンが散りばめられた店内が
なんだかお洒落な雰囲気を醸しておりました。
ピーターさんは鬚が濃かったなぁ。ボソリ



夜はちょっと久しぶりに『クリシュナルパン』へ
すっかりカレーが好きになってしまった。



ミックスライタ



マトンパラク



チョウミン


ナンは一枚だけにしておく。
今日はちょっと控えめに。
最近、中崎町のラージャスターンのカレー、
それ即ち鋭角のスパイス突き抜けるそれに浮気していたけど
やっぱりここのリッチな味わいのカレーはホントに美味しい。
柔らかマトンを包み込むホウレン草。すごくまろやか。
食べてみたかったチョウミンもとても柔らかな味付けで
どんどんと口に放り込んでいったのでした。デザートに頼んだ
ダージリンリキュールがかかったシャーベットもすごく良かった。
| かっつん | 21:56 | comments(0) | trackbacks(1) | pookmark |
スパイシーな共演
blogのメンテナンスか何かで書けなかった週末外食日記。
11月3日金曜日

エスニックなものが食べたいけど、あんまり重いのも嫌だ
というワガママの上に浮かび上がった候補はタイ料理。
先日ランチに伺ったものの時間外ということでフラれてしまった
南船場のTAWAN THAI



・クンパットタクライ(海老のレモングラス炒め)
・パットペットガイ(鶏肉と竹の子のチリソース炒め)
・カオニアオ(もち米)
・パットシイウ(太麺の焼きビーフン)

爽快な辛さとまろやかな酸味、リッチなハーブの風味が口の中に広がって
気づかぬうちにサラっとした汗をかきかき頬張る。
他にもホント目移りがしてしまうような美味げなメニューがたくさん。
大阪にタイ料理店は数あれど、これだけメニューが豊富な店はそうそう無さそうだ。
ゆったりとした空間の店内は、色んな構成の人たちで終始満員。
フロアは現地の方2人で切り盛りしていたけど
文字通り2人とも、店内を「疾駆」するフル稼働ぶり。
これだけ美味かったらそら客も入るわな、という
個人的にもお気に入りのお店になりました。




11月4日土曜日

キタで映画を観たあと、ランチに何度も訪問していた
中崎町のスリランカ料理店『ラージャスターン』
ディナータイム初訪問。



・サモサ
・シシ・カバヴ
・フィッシュカレー(マグロ)
・スリランカ風オムレツ

昼時に食べてるカレーがかなり美味かったので夜も楽しみにしていたけど
その期待通りの美味さ!
どれもこれも、数多のスパイスが魔法のように組み合わされ
鋭い辛さがスパっと切り込んできてはスッと抜けていく。
辛苦という言葉があるように(?)
時として辛いと苦しいは紙一重だったりするのだけれど
ここのスパイスの辛さは本当に気持ちの良いぐらいに後を引かない。
一緒に頼んだ「Lion Stout」なるスリランカの黒ビールも
ビールとは思えぬ濃厚な甘みをもった味で
これまたかなり美味しかった。
また今週もランチに来ると思うけど
夜時にも再度訪問して他のメニューも食べてみよっと。


そして翌日曜日には
心斎橋の『エル・パンチョ』でメキシカンを食べるという
色んなスパイスに塗れた3連休となったのでした。
| かっつん | 19:32 | comments(0) | trackbacks(0) | pookmark |
ナチョ・リブレ@テアトル梅田

覆面で正体を隠してレスラーになり、メキシコ独特のルチャ・リブレのリングに立とう。そして、ファイト・マネーで子供たちにおいしい物を! 自分には失いかけていた自信を! そして愛するシスターへは最高の純愛を! こうしてナチョの奇想天外な冒険は始まった…。スクール・オブ・ロックのジャック・ブラック主演最新作。




意味の無いオモロゲな挙動をさせたらこの人の右に出る者ナシ!
なジャック・ブラックが今作でも大いに動く。
「男にはピチピチのパンツを履きたくなる時があるんだ・・・」と語るナチョが
そのぴちぴちパンツも裂けよとばかりに躍動する様に多々爆笑。


スクール・オブ・ロックに引き続き、その美声で
出鱈目な歌を歌いまくるシーンにしても
思わず「もっと歌って」と言いたくなるようなオモシロサ。
マスク被ってる時でさえ、眼の動きだけで笑えます。

あって無いような内容にも関わらず
物凄く面白い映画です。
共演者も非常に魅力的で、ナチョのコンビ役である
ヤセ(=ヘクター・ヒメネス)の脱力キャラも非常に良い。
さらにはシスター・エンカルナシオン役のアナ・デ・ラ・レグエラ。
あんまりにも綺麗なんでドキっとしました。


なんとなくトム・クルーズに狙われそうな顔でもある。

作品についてもう少し。
ノスタルジックなフィルターを噛ませたカラっとした明度の風景に
劇中で流れるメキシカン・バンドのサウンドが気持ちよくハマる。
見せ場のリング・シーンもかなりしっかり作られており
そのスピード感、力量感に興奮することしきり。
当日はお客の入りがとっても寂しかったりしたけど
個人的にはかなり楽しめた作品でした。
| かっつん | 19:10 | comments(0) | trackbacks(0) | pookmark |
応挙と芦雪展@奈良県立美術館
奈良へ 鹿を 見に 行ってきた。
嘘だ。
上記展示を観に行ってきた。芦雪好き。
先日の京都でのプライスコレクションにおいても
伊藤若冲と共に芦雪の作品は何点も出展されていたが
今回はさらに的を絞った作品構成というだけあって
かなりの数の作品が拝めるのでは!
と非常に楽しみにしていたのでした。

毎度のことながらまずは腹ごしらえ。
近鉄奈良駅から奈良女子大へ向かう小道にある
『蕎麦処 百夜月』へ。



十割蕎麦の大盛を注文。1280円也。
十割にしては香りは控え目。
蕎麦がちょっと冷たすぎるような気もする。
可も無く不可も無く、といった感じか。
結構お客さんは入っていた。



そして奈良県立美術館へ。
わりとアッサリとした看板に迎えられる。

円山応挙と長沢芦雪が師弟関係にあったなんて
これまで全く知らなかった。
ちなみに応挙のどういったところが高く評価され
日本画の世界においてどれだけスゴイ人物なのかということも
全く分かっていなかったりする。

入ってすぐの人物画のブースでは、取り立てて大きな衝撃は無し。
しかし続く花鳥図のあたりから、盛り上がってきた!


長沢芦雪/富士越鶴図

不可思議な芦雪の魅力が飛びこんでくる。
繊細で優美な生き物でありそうな鶴を
こんなヘンテコな編隊モノとして描いてしまう芦雪。
かなりオモシロイ。


こちらは今回の目玉の一つである芦雪の牛図。
これを観ても明らかなように、芦雪の画の構図は本当に素晴らしい。
素人目からみてもスゴイことが分かるような完璧な構図だ。

芦雪の絵を観ていて感じたのは、どれも表面的な技巧性は感じさせずに
しかしそのものの「愛でたくなる部分の核」をズバリ表出させて描き
それを最もインパクトのある構図でもってこちらに提示する、
そんな印象をどれもこれもから受ける。
ユーモラスな雰囲気を湛えながら、それを素人目にも伝わってくるまでの
感触と共にプレゼンするその力量。
本当にスゴイ。
圧倒されるし観ていて非常に面白い。

芦雪の描く生き物にはどれも非常にファニーな感じが漂うのだけれど
『ボクに悪意などという言葉はアリマセン』
というような表情の犬どもはホントに笑えた。



応挙と芦雪展というタイトルから
生真面目な応挙、奔放な芦雪
といった感じで対比を際立たせて展示されているのかと思っていたけど
そうしたあざとい演出がなく、それぞれの作品を単体でしっかりと味わえるような
シンプルな構成が個人的にはなんだか嬉しかった。
非常に中身のある、素晴らしい展示でした。



オマケ
帰りに『天極堂』で食べた
葛ぜんざいと葛餅
| かっつん | 22:51 | comments(2) | trackbacks(0) | pookmark |

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