Entry: main  << >>
NATURAL BORN HEROES/クリストファー・マクドゥーガル

 

 

はふたつの本のアイデアどちらを選ぶか決められずにいた。


巻末にあった↑のような作者あとがきを見てなるほどと腑に落ちたけど、残念ながら本作ではその試みはあまり上手く機能していない。始終においてずっと頭の中に浮かんでいた感覚を一言で表すならば、散漫。


前作『BORN TO RUN』でも同じように、人間のプリミティヴな感覚をくすぐる様々なエピソードや「ベアフッドランニング」に纏わる魅力的な(そしてどこか肉体を超えた部分のスピリチュアルな刺激を含んだ)トピックスが随所にいくつも散りばめられていた。そうしてそれらは"メキシコの走る民族=タラウマラ族"と世界屈指のウルトラトレイルランナー達とのレースという一つの象徴的なイベントを核として見事に収斂し、人体の神秘的な側面を強烈に意識させる興奮と共に昇華されていた。


今作においても作者はきっと、第二次世界大戦時に実際に起こった、クレタ島におけるドイツ人将校の誘拐という史実をベースとして同じようなことをやりたかったんだろうと思う。が、そのベースとなる展開に付加される"人体の自然な動き=ナチュラルムーブメント"に纏わるあれこれがあまりにも多岐にわたっていて一貫性が感じられず、結果として物語全体のぶつ切り感が悪い意味で強く感じられてしまい、本来なら生まれるはずの昂揚感というグルーヴを殺しまくってしまっている。ブルース・リーの詠春拳から最強のトライアスリートを生み出したマフェトン理論まで、ひとつひとつのエピソードとしてはかなりキャッチーなんだけど、個人的には先の主要なストーリーとこうしたトピックスは別々の本としてリリースしたほうが良かったのでは・・・という気がする。

| かっつん | 20:50 | comments(0) | - | pookmark |
Comment








Search

管理人運営の音楽サイト

Winterlight
ポストロックを中心に紹介。 轟音・サイケ・シューゲイザーからUK/USインディーまで この辺の音が好きな人は覗いてみてください

ブログランキング参加中

ブログランキング・にほんブログ村へ



Entry

     

Category

Archives

Calendar

      1
2345678
9101112131415
16171819202122
23242526272829
3031     
<< August 2020 >>

Profile

Comment

Trackback

Others

無料ブログ作成サービス JUGEM

Mobile

qrcode