Mean Streets(ミーン・ストリート)/1973年/アメリカ
2006.12.05 Tuesday | category:映画
イカした音とイカれた男の狂騒劇
若き日のロバート・デニーロが、
マーティン・スコセッシが仕込むフレームの中、やたら活き活きとクダを巻く。
ニューヨークのリトル・イタリーを舞台に繰り広げられる群像劇。
ストーリーはごくごくシンプル。
■借りた金は返すもんだろうが?ア?兄ちゃんよォ!!!
(Michael:リチャード・ロマナス)
□うっせーハゲっ。お前なんか味噌食って死ね!
(Johnny Boy:デ・ニーロ)
△マイケル、もう少し待ってやってくれないか?な?俺ら友達だろ?
(Charlie:ハーヴェイ・カイテル)
という日常の光景。
デ・ニーロ演じるジョニー・ボーイの切れっぷりが素晴らしい。
喧嘩が強いわけでもなく頭が切れるわけでもなく
なのにどうしてそんな科白が吐けるのかしら?
それは即ち頭がオカシイから。
頭のネジは漏れなく全てブッ飛んでる。
マイケル始め、周りの思惑や配慮なんてどこ吹く風。
イタリア訛りのイングリッシュでわぁわぁ言いながら
目も当てられん駄目っぷりを、これでもかと炸裂させてくれる。
そしてそう、スコセッシ。
病的なまでに音にコダワル監督だという記述をどこかで目にしたが
今作における音のセレクション、画との融合センスは素晴らしすぎる。
RonnetesのBe My Babyがジャジャーンと鳴り渡るオープニングから
それはもう本当に徹底的なパーフェクトっぷりで
生々しく猥雑なエネルギーが充満する映像に
更なる熱い血をドクドクと注ぐように次々と素晴らしい音を絡ませていく。
全くもって一筋縄でいかないその選曲センス。カッコよすぎます。
先に言ったように、ストーリー的にはけっこうグダグダ。
が、デ・ニーロのみならず他の俳優もかなり良い演技で楽しませてくれる。
飲み、すぎてフラフラ、、あぁ俺、もう、、駄目、だ、、、寝ちま、う、、、ぜ
ってシーンのハーヴェーイ・カイテルの演技、固定ハンディカメラのカメラワークなんて
かなり印象的。
スコセッシ作品はけっこう見てるけど
有名なギャング・シリーズより画的・音的にはこっちのほうがオモロイかも?
と思った作品だった。
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