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村岡ダブルフルトラランニング120km勇者の道、展望

出発直前に考えていたことの覚書。


■ペース配分
全行程を通じてアップダウンが激しすぎるため、詳細なLAP設定は意味がないように思う。基本的に昨年と同様、序盤の数キロだけ体感と実際のペースのズレを確認する意味でLAPを確認し、以降はあまり手元を見ないようにして走るつもり。昨年は50卉賄世泙妊織ぅ爐鯀瓦見なかった。


■目標タイム
100卉賄世妊汽9、120劵粥璽襯織ぅ爐魯汽11というのが大目標。ただし昨年度の100劵粥璽襯織ぅ爐9時間16分台で、かつ余力がほとんどなかったことからサブ9はかなり厳しいと認識(1kmあたり10秒弱速く走らなければならない)。同様に、仮に9時間以内で100卉賄世愿達できたとしても、一二峠を往復する残り20劼2時間以内というのもかなり厳しそう。とは言え、この残り20劼鬚匹譴世鰻找して走ろうが、おそらくそこに到達する頃には身体はもうボロボロになっていることは変わりないだろうから、であれば100劼9時間以内というのを念頭にして、あとは(文字通り)野となれ山となれでいったほうが、結果的に一番良いタイムに結びつく可能性が高いかなと思っている。


■補給
用心深いので現地まではたくさん持っていくけど、エイドをできるだけ活用する方向で、レース中の手持ちのジェルは2本×3程度に絞ろうと思う。×3というのは、スタート時に2本、44劼73劼離好撻轡礇襯疋螢鵐等預託地点で各2本を補充という意味。それぞれの預託地点で合わせてアミノバイタルゼリー(約180kcal)も摂取する予定。あとは補助的にMAGMAとBCAA、2RUN、ここでジョミも摂取予定。固形物としてどこかでClif Barを摂るかどうか迷い中。預託物に加えるかどうか、これは当日の気分で決めたい。エイドを活用とは言いつつも、これまでの経験上、事前の想定とは違って、エイドでパンや脂っこいものはまず食べられなくなるため、フルーツやチョコレートを中心に、おにぎりがあればいただきたいと思っている。おはぎは、、、たぶん無理かな。


■給水
2週間前からウォーターローディングを実施。前日夜から当日スタートまではOS-1を摂取する。レース中は少量をこまめに、という基本を徹底したい。空のsimple hydrationを携行して、開けた平地区間など、体感温度が上がりそうなパートではそこへ給水してもらって、エイド以外でもこまめに給水することを意識したい。


■テーピング
いつものNEW HALE XテープとVテープに加えて、tpさんを通じて知ったKT TAPEをハムと腰に使用する予定。昨年の村岡も今年の富士登山競走も、上りがキツいレースではハムと腰が最初に悲鳴をあげることが分かっているので、それを少しでも先延ばしにできれば、と期待。


■その他雑感
120劼箸いμっ里竜離に対する不安はもちろんあるけど、いつもの他のレース前と比較するとワクワクするような昂揚感が強い。1年に1度、このレースでしかお会いできない方とも会えるかも!?という楽しみも大きい。そんなわけでどうなるか分かんないけど、苦しくも楽しみながら頑張ってきたいと思います。あちら(と書くとあの世みたいだけど)でお会いする皆さま、どうぞよろしく。

| かっつん | 10:05 | comments(0) | - | pookmark |
足底の痛みに一喜一憂

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9月19日火曜日。予定通りレストでいつもより長めに寝た。先の三連休で睡眠不足感はだいぶ解消された感じがする。晩ごはんは奥さんが東京からテイクアウトしてくれたインド料理に、先日自分が作ったタンドリーチキンの残りなどを合わせて。このお店のは特にスパイスががっつり効いているというのもあるけど、やっぱりプロが作る料理は何かが根本的に違う感じがする。めちゃくちゃ美味しかった。辛かったけど。

 

9月20日水曜日。昨日は足底筋膜炎のような症状が朝から酷くて、歩くだけでも痛い痛いというレベル。それでも月曜の夜よりは少しマシになっていたので、安静にしていれば次第に引く類の痛みだと希望的観測。あまり届いている感じがなかったけど、医療用湿布をとにかく貼りまくってケア。歩く分には痛み→違和感ぐらいまで寛解してたので、ここで走ったらどうなるかという検証も兼ねてランへ。仮にちょろっと走ったぐらいで明らかに悪化するようであれば、120劼覆鵑討箸討眩り切れないだろうし、、、とかなりの不安感をもってのスタート。ウルトラ直前のメニューとしてどうなのかはちょっと疑問だけど、心肺への刺激入れを目的に、いつもより少し速いペースを意識して7kmほど。ちょっと飛ばし過ぎたようでave.4:04/km。足裏の痛みは悪化する感じはなく、とりあえずはギリギリセーフといったところかしらん。

 

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なぜか村岡の直前週には仕事やプライベートで良くないことが起こりがちなのだが、今年もほとんど終わったと思った仕事が想定外の事態で蒸し返されて、その対応でココロが削られる。少し残業して帰宅。今晩も豚しゃぶにする予定だったけど、どうも豚肉が少し傷みはじめている!?という疑惑があったため、しゃぶしゃぶはやめて、ごま油とナンプラーなどで炒め味つけして食べた。

 

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デザートに舟和の芋羊羹と鳴門金時の焼き芋を食べた。なんという芋々しい組み合わせか(ー_ー)!!

 

9月21日木曜日。ドキドキしながら起きて確認してみると、足裏の痛みは昨日よりさらにマシになっている(ような)。ただ歩くとやはり違和感はあり、爪先立ちのような動作をすると痛みがある。とりあえず今朝も軽くジョグをして様子を確認。シューズは本番で使用予定のClifton3。昨日はボロボロの初代Cliftonを履いたのだが、さすがに500km以上走ったそれとはクッション能力が段違い。だけども全体的なコンフォート感というかすんなりくる感触は初代Cliftonのほうだという悩ましい現実。Clifton3はまだシューレースの締め付けがキツ過ぎるんだろうか。とりあえず今から本番シューズを変えるわけにもいかないので、コイツと心中するつもり。明日明後日はもう走らずに完休。少なくとも走った距離だけは昨年よりも増えているので、そこには自信を持って当日のスタートを迎えたい。ペース配分など大まかに考えていることについては、もし余裕があれば明日にでも別記事にして残しておきたい(余裕がない可能性が高いけど)。


夕方に時間休をとってわざわざ大阪の実家のほうまで行って美容室でカットしてもらう。レース前にカットしてもらうのはちょっとした験担ぎのようなところもあり。前回のカットから3週間しか経ってないため、あまり切るところがない無駄使いとも映るが・・・そして大阪まで向かうJRの車内が寒すぎて、半袖で羽織るモノも持っていなかった自分は「うわ、これ風邪ひくパターンやわ」と思いながら祈るような気持ちでじっとその時間を耐えていた。

 

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夕方に実家へ寄って新米のゴハンでカツとじ丼などを食べさせてもらい、帰宅してからさらに2回目の晩ごはんはブライニング処理しておいた鶏ムネ肉に、過日のひよこ豆カレーをソース的に合わせたタンパク質たっぷりのメニュー。明日からタンパク質を減らして炭水化物量を増やすメニューにするつもり。

 


9月22日金曜日。昨晩は体調が悪く「まじかよ風邪ひいたんちゃうか」と相当に焦っていたが、マスクをして寝て起きてみると、あまり良い体調とは言えないものの、咳鼻熱など風邪の諸症状は出ておらずとりあえず大丈夫っぽい。しかしもう明後日が村岡か、、、と直前1週間の詰めの甘さを後悔混じりに振り返りながら、身体の各部をチェック。右足底の痛みは昨日と変わらず。本番はテーピングで固めて走るつもり。

 


別にレースのことで気もそぞろになっているつもりはないが、仕事上でしょうもないミスをしないよう気をつけながら処理を進め、定時で帰宅。降らないだろうと希望的観測で出たのだが雨が降っていて帰宅時に濡れた。。晩ごはんは昨日のひよこ豆のカレーを今度はパスタに転用。羊挽き肉をプラスしてエスニックなボロネーゼ風に。運動していないのであまりお腹が空かないが、今日明日は気持ち多めに食べておいたほうがいいかしらね。明日も雨みたいだけど、日曜日のレース当日は曇り/晴れで例年同様暑くなりそう。昨年大丈夫だったから今年も大丈夫という保障はなく、給水その他で何かうまくいかないことがないよう祈りつつ、一通りの支度を整えて早めに寝ることにする。

| かっつん | 20:51 | comments(2) | - | pookmark |
村岡ダブルフル直前週の記録

9月16日土曜日。台風が接近していたが、なんとなく土曜日の夕方ぐらいまでは雨は降らないだろうと思い込んでいたワタクシ。6時過ぎスタートで坂道走へ。目的は本番で使用予定のClifton3の2回目の試走と、短時間で比較的強度は高めでの刺激入れ。連日のように距離を踏んでいた少し前までと比べると、トレーニング量を減らしていっているおかげか足の残存疲労は少なめで、走り出しの感触としては悪くない。昨年は村岡10日前に渦ヶ森12.5kmのコースをave.4:16/kmで走っていたようなので、この日もその辺りを目標に走る。シューレースは前回より少し緩めたんだけど、それでもまだキツいのか、走り出して1kmちょっといったあたりで右足に圧迫痛が出始める。できれば本番までに調整してもう一回試走しといたほうがいいなと思いながら、今日はあまりスピードを緩めないよう意識しながら登坂。北東からの風が強く、向かい風と傾斜のキツい区間が重なる場所ではほとんど前に進まない感触。とは言えそこまで追い込み切れず、心拍が上がり切った感触がないまま頂上へ。下り始めていつものクセで少し上り返しを入れたい気分に駆られつつ、もうレース1週間前だからと自重して、そのまま下って帰宅。11.6劼350mほどup。ave.4:16/kmは上述した昨年の記録とまったく同じだった。

 

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帰宅してシャワーを浴び朝ゴハンの支度をしていると雨が降ってきた。風も強い。え?もう雨なんや、、、とテンションが下がりながら、東京へ遊びに行く奥さんを見送る。3日間特に予定もないし、こんな天気だし、独りだし、、、と考えているとどんどんと気分が沈む。

 

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とは言えどうしようもないので雨風の中スーパーへ買い出しに行って、昼ゴハンはハンバーガー。今回は強力粉:薄力粉=3:2の比率でバンズを焼いた。パテは例によってキドニービーンズを用いたベジィな仕様。どちらも何度か作っているので、午前中に比較的スムーズに作り終わった。冷蔵庫の無添加チーズが保存料など無添加なだけに早くも傷みはじめていて、うわまだ700g以上あるんだけど、、、と思いながらチーズソースを作ってパテの上からとろりんとさせた。最後にグァカモレを乗っけてバンズで挟んで完成。

 

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そんな午前中にオーダーしていたホイールがイギリスより到着。こちらについてはまた別記事にて。

 

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昼からも特にすることがなかったので、映画を見ながらSTAUBのハーフテリーヌ型を使ってスイーツを2本焼いた。

 

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晩ごはんはブライニング処理しておいた鶏ムネ肉を使ってSTAUB×オーブンの無水調理。基本的にこういうレシピが好きなので、一人だと必然的にこういうのが増える。

 

9月17日日曜日。事前に見た予報だと、午前中はいったん雨が上がるようだったので、いつも通り起きて、外を確認すると降っていなかったのでジョグへ。今日も距離は短めに、気持ち強度を上げる意識で走る。シューズはKINVARA7。後に疲労が残らないよう気をつけながら、かと言って緩めすぎないようにと意識しながら六甲アイランド周回コースを使って15辧さすがに風が強く、行きは追い風基調で復路は強烈な向かい風。サブ3ペースでまとめられていれば最高だったけど、実際はave.4:21/kmだった。そういえば先の水曜日にスピード練をやったあたりから右足のアーチの部分が怪しくて、走り終わった後に足底筋膜炎のような症状が出ている。走っている最中はむしろ麻痺している感じであまり痛みは感じないのだが、終わって帰ってくると歩くだけで相当に痛い。とりあえず湿布やマッサージでケアしようと思う。

 

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昨日一日家にいて何だか気分が塞ぎがちだったので、今日は三宮まで映画を観に行こうと決めていた。とりあえず朝ごはんを食べて、先に昼ごはんようにトルコのごまパン/シミットを焼いてファラフェルも揚げて、野菜のマリネを3種ほどこしらえて10時過ぎに家を出た。台風だからそれなりに空いているだろうと見込んでいたとおり、平日の朝よりちょっと多いぐらいのお客さん。先に感想を載せた『ダンケルク』を鑑賞して、13時05分の終演後はただちに帰宅して13時半には自宅に着いた。

 

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出掛ける前に作っておいた料理でお昼ゴハン。
まだ雨は降ってないけど風が相当にキツく、時折部屋が揺れるようなゴォッという暴風。ZIPPのホイールにリムテープを貼ったりタイヤをインストールしたりして過ごす。機材いじりをやらなくなって久しい感じがするけど、時間に十分な余裕があればこういう作業は嫌いじゃないからもっとやっていたいなぁとか。

 

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無事に東京へ着いたという奥さんからのメールを見て、周辺でいくつか美味しそうなお店をリストアップしてメールを返信して、自分の晩ごはんは豚ロースをチポトレやトマトなどと一緒にSTAUB×オーブンで無水調理した料理。あまり食欲がないので、肉は200g弱しか食べなかった。

 

9月18日月曜日。昨晩は外に出たら窒息しそうな豪雨が降っていたが(居住区内でも時間雨量100mmを超えた場所があった)、起きてみると台風は通り過ぎていて良い天気。オフでもいいかなと思っていたけど、自然に目が覚めてしまったことだしと10劼世韻陵縦蠅妊献腑阿悄が、ぼんやり考え事をしていたところ無意識のうちに昨日と同じルートを辿っており、気づいた時には六甲アイランドへ渡る橋のとこらへんにいた。。仕方ないのでこの日も15卅って帰宅。帰宅すると右足のアーチ崩壊!って感じでめちゃくちゃ痛いのだが・・・なぜにこのタイミングでこれまでほとんど痛めたことのないこんな箇所が痛くなるのか。。

 

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朝ごパン

 

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身体に不調箇所が出るとたちまちメンタルも低調になるワタクシめ。足が痛い足が痛い足が痛いとそればっかりが気になる始末。そんなんだから昼ごはんはもう適当にあるものを食べようかと思ってたんだけど、なんとなくインド料理を作り始めて、結果的には2時間かけて5品も作ってしまったという。

 

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昼からはレース前の慣例的に近所の銭湯へ。近所といっても5劼曚瀕イ譴疹貊蠅砲覆襪里如∨菘戰船礇蠅鬚箸个靴討いと汗だくになるし、風呂に入ってサッパリしても結局またチャリをとばして汗だくになるという。。まぁでも、いつものように温冷浴と温泉をループして1時間ほど過ごして、特有のけだるさと共に帰宅。

 

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奥さんが帰ってくるのは今晩遅くになってからなので、今日も晩ごはんは一人で。冷凍庫にあっためっちゃ安い牛肉を低温調理。たぶんその辺の適当な肉よりも十二分に旨いと思えるぐらいに調理できた。

| かっつん | 21:01 | comments(0) | - | pookmark |
ダンケルク


この人の作品は劇場で観たいと思わされる数少ない映画監督/クリストファー・ノーランの最新作。が、実はこの作品本来の規格で上映可能なシアターは全世界にも数えるほどしかないらしい。そして残念ながら日本国内には対応する映画館は存在しない。これについては後述。


『ダークナイト ライジング』と『インターステラー』が自分の中では最上級の映画体験として記憶されているノーラン作品。今作『ダンケルク』は、ノーラン監督としては初となる、史実に題材をとった戦争映画。1940年5月、ナチス・ドイツの電撃侵攻により、フランスの海岸線の街ダンケルクに追い詰められた連合軍兵士40万人の撤退と救出を描いた本作。


冒頭、完全に人の気配が絶え、降伏勧告のビラが舞い落ちるダンケルクの街頭を歩く英軍の歩兵。荒廃の中に重厚な美を感じさせる絵画のような情景(どこかダークナイトの世界観にも通ずる)に息を呑む。直後、大音響で破裂する銃声。前作『インターステラー』の音圧も凄まじかったが、今作における銃撃や、サイレンを鳴らしながら急降下してくる戦闘機の生々しい圧力は尋常でない。銃撃の雨の中を走り抜け、路地を抜け出るとそこには茫漠とした海岸線が広がっており、この死地からの救出を待つ連合軍の兵士たちが列を成している・・・。今作では当時コードネーム「ダイナモ作戦」と名付けられた英軍主体の軍事的撤退作戦を、陸海空の3つの異なる視点から描写する。ダンケルクで救出を待つ兵士たちの1週間、イギリス本土から兵士たちの救援に向かう商船の1日、そして英国が誇る戦闘機スピットファイアを駆る空軍パイロットの1時間。これらの時系列/空間を異にする視点が並行して展開され、ある一点へと向け集約されていく。


まず印象的だったのが、極端に台詞の少ないその展開。この「言葉を発しない」というのは作品中の一つの伏線として機能していたりもするのだが、ここからはそれ以上に「作品から物語性を排する」というノーラン監督の意図を見て取れるようにも思う。登場する兵士たちの背景が語られることは一切なく、そのほとんどは名前すら不明である。フィン・ホワイトヘッド演じる英国陸軍二等兵のトミーにしてみても、その名称は当時の英軍全体を呼称する一種のスラングだったそうで、つまりは多くの個性といったものがここでは剥ぎ取られている(全ての人物や事象を宗教絵画のように象徴的な意味を持たせた"存在"として描いている、と評している人もいた)。ちなみにノーラン監督の作品にはお馴染みのキリアン・マーフィーに至っては今作でもかなりのシーンで登場しているにも関わらず、クレジットには「Shivering Soldier(震える兵士)」としか書かれておらず、当然の如くその背景描写などは一切行われない。作中で最も「物語性」をもった人物と言えそうなのが、自らの商船でダンケルクの兵士たちを救出に向かう民間人ミスター・ドーソンだけど、この人にしたって、終盤にかけてその動機や背景が少しだけ匂わされる程度。


かつて『プライベートライアン』を初めて観た時、機銃になぎ倒され砲撃に肉体が引き千切られるそのあまりに凄まじく生々しい戦闘シーンに、それまで漠然と抱いていた「なんとなく自分だけは死なない」というような無意識の思い(願望)は消し飛んで「あぁ、こんなところに行ったら自分は万に一つも助からないな」という圧倒的な無力さを感じたのを覚えているけど、この『ダンケルク』からはまた違った角度から、そうした戦争における「個の無力さ」や無意味さみたいなものを感じさせられる。大局はおろか、敵の姿すらも見えないまま(作中でドイツ兵の姿は一瞬たりとも登場しない)差し迫った死に飲みこまれないことだけを祈りながら文字通り必死に逃げる続けるという構図は、今作の通奏低音のように全編を貫いているが、そこではもはや個人の意思や能力などほとんど何の意味もないように映る。


日常の世界であれば、一人の人間が生きているとき、そこには人それぞれに意思や個性があり、それぞれに家族や友人や多くの人たちとの関係の中でたくさんの「物語」を見ることができる。だけど、そうした個性や意思が何の意味も持たず、物語は消滅して「40万人の兵士たち」というたった一語に集約されてしまうのが戦争なんだと強く感じる。先のプライベートライアンでは"ライアン二等兵を救出する"という目的のためにトムハンクス演じるジョン・ミラー隊が動くという「物語」があった。そこには登場人物それぞれに個性があり、圧倒的な死の恐怖に覆われながらもそれぞれの行動や意思には意味があるように見えた。対してこの『ダンケルク』では、そこに意義や意味を持って行動している人間というのは限りなく少ないように映り、ただただ絶望的な「状況」だけが圧倒的な力でもって連続して降りかかってくる。その恐怖の入り混じった無力感や無意味さに戦争のリアルさを覚えた。


そんな物語性のない映画のいったい何が面白いのか?と疑問に思う向きもあるかもしれないが、そこはもう、クリストファー・ノーラン監督が描く画の力を観てほしい、としか言いようがない。冒頭のシーンを始め、英国空軍のパイロットの視点による海峡の景色、あるいは残照に染まるダンケルクの街を背景に滑空するスピットファイアの情景など、戦争映画にこう言ってしまうのも不謹慎な気もするけれど、そこにはやはり映像美と言える美しさが宿っていた。デジタル一色の時代に、アナログの手法にこだわり続けるノーラン監督は、本作の多くをIMAX70mmという超大判フィルムによって撮影している。そして冒頭に書いたように、通常の劇場ではこの規格で上映できず、なんと約40%も画面がカットされた状態で鑑賞することになる。40%って、、、(絶句)って感じなのだが、大阪のエキスポシティにある109シネマズのIMAX次世代レーザーであれば、画面のアスペクト比などはかなりオリジナルに近い状態で観られるとのこと。この映画は音響も含めて、劇場で観るのと自宅のテレビで観るのとでは感覚に大きな差が出てくるだろうから、予告編(字幕のない海外のもののほうが本編の雰囲気をよく伝えている)を見てちょっとでも気になった人はすぐさま劇場へ走ったほうがいい、と思う。自分も時間が許せばエキスポまでもう1回観に行きたいところ。

 

 

 

| かっつん | 21:02 | comments(0) | - | pookmark |
村岡の準備をするはずが・・・

まったくできんかった。。まぁ、いつものことだな。

 

ホイールは無事、自転車へ装着するところまで完了。あとブレーキパッドを換えねばならんが。たしかリアの固定ネジがなめてしまっていたと記憶"(-""-)"

| かっつん | 20:50 | comments(0) | - | pookmark |

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